「王子・・・ある1頭の老犬ヒストリー」 [どうぶつ達のこと]

2013年7月15日
「一頭の老犬ヒストリー」

ここは宮崎県宮崎市の保健所です。

猫のレスキューに宮崎市保健所に行くと、
大きな老犬が、猫達のケージと並ぶようにして
横たわっていました。
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元飼い主の持ち込みで
寝たきり、糞尿も寝たまま垂れ流し。
水もご飯も介助がないと口にできない。
立ち上がる事すらできない。

明日か明後日の殺処分場へ運ばれる運命の仔。
それでも職員さんは
酷い床擦れを消毒してあげている。

以前、職員さんが何気におっしゃってた言葉が耳から離れません。
「老犬でも諦めたくないんです。可能性はゼロじゃないから」

そんな姿を見てレスキューする事を決意したのです。
私がこの仔を助けたんじゃないと強く思いました。
この仔の「生きたい」という強い気持ちが、
私を動かしてくれたんだと、この仔の目から伝わってきました。
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自宅の方に連れて帰り、ここが老犬の最期の部屋…
そう思っていました。

だけど…
みるみるうちに元気になっていったんです!
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そして次の日には自分の足で立ち上がり、地面を一歩一歩確かめるように
自分の足で歩きだしたんです!
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「生きる」という事が、楽しくて仕方ない…
そんなワクワクした気持ちが伝わってきます。



でも・・・・・・・・
2013年12月6日
王子…今朝は寝床で脱糞。
後ろ足がたたなくなった。
ごはんも自力で食べなくなった。

王子は、一晩中鳴き(泣き)続けた。
立てなくなった自分の体、歩けなくなった自分の体を、
王子は受け入れる事が出来なかったんです。

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そして・・・・・・・
2013年12月9日
「二度、立ち上がった王子」

一時間に一回ペースで、朝まで鳴き続けた。
その都度、タオル補助をして立たせると、
足踏みしながら、自力で歩けるんだと自分を確認していた。

「王ちゃん、凄いわ!ほら、立ってるがね!歩いてるがね!」
これが二日間、朝方にかけて続いた。

翌朝、王子は自力で立った!
立って、自力でドッグランを歩いたんです!
もうダメだと…老いには逆らえないのかと諦めてたのに、
王子は、まだまだ逝けるかと、もう一度立ち上がった!
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往生際が悪いのは…
王子じゃなくて、私たちお世話させてもらってる人間だわ^m^
王子、一緒に年越して、また次の年も一緒に年越そうね♪


「動物達の未来のために」より転載。


「いのちのはうす保護家」

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などの原作者 山下由美さんが里親候補には
なれない保健所の犬や猫を引き取って
天命を全うさせる事を主目的とした施設です。

スタッフの自費と活動を応援する方々の支援で成り立っています。
(でも実情は厳しいです)
もし良ければ、ちょっとだけでも応援してあげてください。
http://xxinunekoxx.web.fc2.com/4.html

よろしくお願いします。

山下由美さんフェイスブック
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長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。


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